「EV = 高いから売れない」と主張する人は遅れてる? 米国の最新調査でわかった事実とは

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JDパワーの最新調査によると、米国市場ではメルセデス・ベンツEQBのようなプレミアムEVの所有コストは安くなりつつあるという。日本にもその波は押し寄せるか。

米国でのEV価格下落

JDパワーの最新調査結果。メルセデスベンツEQBのリース料はフォードマスタング・マッハEより2898ドル安い(画像:JDパワー)
JDパワーの最新調査結果。メルセデスベンツEQBのリース料はフォードマスタング・マッハEより2898ドル安い(画像:JDパワー)

 さらに、プレミアムEVの代表格であるメルセデスベンツを同条件で比較すると、差額は。

・EQB:7万2107ドル
・同クラスのエンジン車:7万1420ドル

と、わずか687ドルだった。

 一方、量販価格帯の代表格であるフォードマスタング・マッハEを例にとると、5年間の総所有コストは6万7719ドルで、同クラスのエンジン車より1万6000ドルも高く、コスト差は20%以上となった。

 さらに、メルセデスベンツEQBの3年間のリース料は、同クラスのエンジン車のリース料よりも安く、フォードマスタング・マッハEのリース料よりも約2899ドル安いと試算されている。プレミアムEVのカテゴリーにはテスラも含まれており、テスラ車の相次ぐ値下げがプレミアムEVの値ごろ感の要因となっているようだ。

 米国で自動車価格情報サイトを運営するケリー・ブルーブックによると、2023年9月のEV新車平均価格は前年同月比22%減の5万683ドル、前年同月比では約1万5000の値下がりで、テスラは25%近い値下がりとなっている。

 このように、米国ではEV需要の高まりを背景に価格下落が続いており、さらに米国政府の補助金がEV需要を刺激し続けている。

 また、一般的な市場の傾向として、自動車メーカーがEVモデルを発売する場合、フラッグシップモデルからスタートし、より手頃な価格帯のモデルにシフトする傾向があり、米国での市場価格はちょうど手頃な価格帯に近づいていることを示している。

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