ホンダ流「マリンのCASE」とは 初の電動船外機発表 バッテリーは“交換式”

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ホンダが初となる船舶用の電動推進機(船外機)を発表。すでにヤマハが先行しているが、ホンダはバッテリーに「モバイルパワーパック」を使用。ホンダ流のCASE事例のひとつになる。

本田宗一郎の想いを具現化する電動船外機

電動推進機を搭載したボートのイメージ(画像:ホンダ)。
電動推進機を搭載したボートのイメージ(画像:ホンダ)。

 ホンダは2021年11月19日(金)、船舶用の推進機(船外機)の世界累計生産台数が200万台を達成したこととともに、初となる電動推進機のコンセプトモデルを発表した。

 同社のマリン事業は、創業者である本田宗一郎の「水上を走るもの、水を汚すべからず」という信念の下、1960年代に環境負荷の低い、4ストローク船外機を投入したところから始まり、その市場の礎を築いてきたという。その創業者の想いを改めて具現化するものとして、電動推進機を位置付けているそうだ。

 開発中の電動推進機は、着脱式可搬バッテリー「モバイルパワーパック」を採用していることが特徴。すでに一部の原付などで採用しているもので、船外機にも転用することで、「陸のモビリティだけでなく、海のモビリティでもカーボンニュートラルの実現に取り組んでいきます」としている。

 このような着脱式の可搬式バッテリーは、台湾などでは街中にバッテリーステーションが設けられ、そのシェア利用が一般化しているなど、インフラのひとつとなっている。ホンダはさらに、モバイルパワーパックの家庭利用なども提案しており、自動車の“外堀”を埋める形で様々なシーンに拡げていく構えだ。

 電動船外機はヤマハが「HARMO」で先行しているが、ホンダはモバイルパワーパックというホンダ流のやり方で、マリンのCASEを推進することが表明されたといえる。今後の展開が注目される。

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