「今こそハワイに恩返しだ」 航空各社に問われる迅速なマウイ山火事対応、旅費値上げ&値上げ分寄付はどうか

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ハワイ州マウイ島西部で前代未聞の大規模な山火事が発生し、8月22日時点で115人が死亡、800人以上が行方不明となっている。航空会社は何をすべきか。

経済損失は約8700億円

飛行機(画像:写真AC)
飛行機(画像:写真AC)

 8月8日、ハワイ州マウイ島西部で前代未聞の大規模な山火事が発生し、8月22日時点で115人が死亡、800人以上が行方不明となっている。ハワイ西部地域はもともと乾燥しており、山火事が発生しやすい場所だった。

 さらに、外来種の燃えやすい植物が繁茂していた。そこに強力なハリケーン(ドーラ)が襲来し、かつてない深刻な山火事が発生した。観光客も火事に巻き込まれたようだ。航空会社はマウイ島を離れようとする人たちに格安運賃を提供し、多くの人たちがマウイ島からオアフ島や他の島に避難した。

 米国の大手格付け会社ムーディーズは、山火事による経済損失は60億ドル(約8700億円)にのぼると試算している。

 日本人にとってハワイといえば、観光地としてはワイキキなどのあるオアフ島を思い浮かべる人が多いだろう。日本からの航空直行便もオアフ島のホノルル空港(ダニエル・K・イノウエ空港。2017年に正式名称として改称されたときには日本でも大いに話題となった)に到着する便が中心だ。

 しかし、多くの観光客は都市化されたオアフ島よりも、自然豊かなマウイ島やハワイ島を好む。今回の山火事により、ハワイ観光の拠点のひとつが長期的に機能不全に陥ることは、観光収入に大きく依存するハワイ州にとって大きなダメージとなる(もちろん、それ以前に災害復旧に必要な多大な支出もある)。

 マウイ島への観光客はオアフ島に比べれば少ないとはいえ、かつて大相撲で活躍し、外国人力士として初めて幕内優勝を果たした高見山を記憶している日本人は多いだろう。それだけ、ある世代にとってはオアフ島よりもなじみのある島の名前であり、地域の惨状に心を痛めている人も多いはずだ。

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