大排気量Go!Go! 環境志向の現在も「アメ車」が根強く残っているワケ
自動車大国米国では、いまだに大排気量車の人気が根強い。環境意識の高まりからエコロジー志向が進んでいるとはいえ、長距離走行に適した大柄なボディや排気量が重要視されているのも事実だ。その理由は何だろうか。
米国で大排気量車が好まれる理由
米国車(以下、アメ車)と聞いて「キャデラック」や「ジープ」を思い浮かべる人も多いだろうが、なぜ現在でも多くのアメ車に大排気量エンジンが搭載されているのだろうか。
米国では、戦中・戦後の好景気に支えられ、自動車産業が独自の発展を遂げた。国土が広いため、移動手段として自動車が急速に普及した歴史がある。実際、米国では都市間を車で移動するには長距離・長時間の運転が必要だ。
広大な米国大陸を横断するためには、高速道路を、時には悪路を走り続けなければならない。車体が大きく重いほど安定性が高く、パワーがあるほど長距離や悪路をスムーズに走ることができる。
こうした理由から、米国の交通事情では小排気量車は信頼性が低いとされ、ボディが大きく大排気量の車が好まれる傾向にある。