芸能人はなぜ「ハワイ」によく旅行するのか? その背景にあった「楽園イメージ」の源泉を辿る
ハワイの美しいビーチとリラックスした雰囲気は、日本の芸能人の間で人気だ。なぜか。ハワイ旅行の歴史からたどる。
第1陣は現みずほ銀行の預金者

こうして、1964(昭和39)年に自由化が発表されると、日本交通公社は最初の団体旅行の募集を開始した。
・ハワイ・ダイヤモンドコース:10日間38万6000円
・ハワイ・アロハコース:8日間36万3000円
このふたつのコースがハワイ旅行の第1号であった。そして1964年4月8日、自由化後初めて日本人がハワイの地を踏んだ。
第1陣となったのは、第一銀行(現・みずほ銀行)の普通預金口座を持つ人たちで構成された「第一銀行ハワイ観光団」だった。旅行期間は8日間。そのうち、ハワイに滞在したのは6日間。残りは純粋なパック旅行で、自由時間は初日と最終日の半日だけだった。
この時点で、多くの庶民にとってハワイはまだ「憧れ」にすぎなかった。当時の生活水準は、一流企業の大卒初任給が2万円前後。ラーメン一杯が59.4円。新聞は月450円、ハガキは5円だった。月に1万円ためることができれば、数年でそれなりの生活ができるが、そもそも月に1万円ためられる人は限られていた。
この状況を一変させたのは、技術革新だった。ボーイング747の登場である。初のジャンボ機であるボーイング747は、1970年1月、パンアメリカン航空が運航するニューヨーク~ロンドン間の定期便でデビューした。
この旅客機は最大490人を収容でき、それまでの200人乗りの旅客機(それまで主力だったDC-8の座席数は130~150席)をはるかに上回っていた。