JR東日本「ワンマン運転」拡大路線、人手不足解消の明るい未来を描けるか
JR東日本は2020年度から、3編成以上の列車をひとりの運転士で運行するワンマン運転を推進している。ワンマン運転の導入により、効率的な運行管理が実現され、人手不足の際でも安定した運行が見込まれる。この記事では、ワンマン運転の特徴やJR東日本の導入理由、取り組みについて詳しく説明する。
ワンマン運転の特徴
「ワンマン運転」の特徴は、運転士がひとりで列車を運行する形態である。導入には、法的なルールや条件が要される。ここでは、このワンマン運転の特徴について詳しく紹介する。
通常の運行では、車掌が乗務し、乗り換え案内や冷暖房の調整、発車合図などの細かな業務や、緊急時の乗客の安全確保を行う。
一方、ワンマン運転では、これらの業務は運転士が設置されたカメラを通じて行う。そのため、運転士の負担は大きくなるが、車両1台あたりの人員は単純計算で半減する。人手不足が深刻な今、日本でも注目されている運行形態である。
ワンマン運転導入のルールは法令により規定されている。
・車両に問題がなく正常に運行できる
・係員を定位置で追加できる
・乗客の乗降を含めて運転士ひとりで問題なく運行できる
ことなどである。
また、1回の走行距離が昼間は500km以内、夜間は400km以内といった制限がある。さらに、休憩時間も定められている。これらのルールは厳格だが、列車を運行することは乗客全員の安全を担う立場であるため、必要な措置である。
ワンマン運転の条件を満たすには、技術の進歩が不可欠である。カメラシステムやセンサー、自動改札機の進化によって、かつては車掌が行っていた多くの業務が運転士によって遂行されるようになった。
ただし、乗客の管理は簡単ではない。そのため、運転士のトレーニングがより重要になるだろう。