遮断機も警報機もない! 全国の危険な「第4種踏切」、事故撲滅のためにはまず短絡的な思考を捨てよう
JR西日本は7月、中国国統括本部が第4種踏切の安全対策として「踏切ゲート-Lite」を開発したと発表した。今後は準備が整い次第、設置を進めていく。第4種踏切とはどのような踏切だろうか。
「第4種踏切」とは何か
JR西日本は7月、中国国統括本部が第4種踏切の安全対策として「踏切ゲート-Lite」を開発したと発表した。今後は準備が整い次第、設置を進めていく。
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ちなみに、踏切ゲート-Liteは、遮断機や警報機といった保安設備とは異なり、歩行者に一時停止や左右確認を促すことを目的とした装置とのことである。
そもそも、安全対策を行った第4種踏切とはどのような踏切だろうか。国土交通省のウェブサイトによると、踏切の区分は
・第1種踏切:遮断機と警報機のある踏切
・第3種踏切:遮断機がなく、警報機のある踏切
・第4種踏切:遮断機も警報機もない踏切
のとおりである。
事故の高い発生率
踏切道改良促進法制定前の1960(昭和35)年時点で、全国に約7万か所以上踏切があった。同法の施行により立体交差化や統廃合が進んだ結果、2021年度時点で約3.3万か所まで減少した。
とはいえ、約3.3万か所のうち、遮断機のない踏切(第3種踏切および第4種踏切)が約1割残っており、安全上の課題がいまだに残されている。
第4種踏切の安全確保に関しては、総務省も「第4種踏切道の安全確保に関する実態調査結果に基づく勧告」を2021年11月に行っている。
この結果によると、2019年末時点で全国に第4種踏切が約2600か所あり、数こそ少ないものの踏切100か所あたりの事故の発生率をみると、
・第1種踏切:0.59件
・第4種踏切:1.02件
と、2倍弱も開きがある。