年間40件以上発生 「路面電車」の事故はなぜ起こるのか? 鹿児島市電衝突から考える

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鹿児島市電で2022年6月11日、路面電車同士の衝突事故が発生した。このような事故はどのくらい発生しているのだろうか。

2018年度の事故件数は「42件」

鹿児島市電(画像:写真AC)
鹿児島市電(画像:写真AC)

 鹿児島市電で2022年6月11日、路面電車同士の衝突事故が発生した。市内の郡元電停で谷山発鹿児島駅前行きの路面電車が、前方に停車中の電車に衝突した。

 路面電車同士が衝突する事故は、これまでも幾度か発生している。新聞で報道されたものを見てみると、

・西川緑道公園電停で停車中の路面電車に後続の電車が衝突(岡山電気軌道、2019年4月)
・公会堂前電停で停車中の路面電車に後続の電車が衝突(長崎電気軌道、2008年12月)

などがある。

 幸いにも、いずれも被害は軽傷者程度で済んでいるが、こうした事故はいったいどのくらいの頻度で発生しているのか。国土交通省鉄道局がまとめている「鉄軌道輸送の安全に関わる情報」2018年度版によれば、2018年度中の路面電車の事故は42件あり、次のような内訳になっている。

・列車衝突:4
・列車脱線:6
・踏切障害:7
・道路障害:21
・人身傷害:3
・物損:1
・合計:42

 比較のためにJR在来線の事故件数を見てみると

・列車衝突:0
・列車脱線:1
・踏切障害:101
・道路障害:0
・人身傷害:194
・物損:3
・合計:299

となっている。踏切障害・道路障害は踏切、道路での自動車・人との衝突を意味している。

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