遮断機も警報機もない! 全国の危険な「第4種踏切」、事故撲滅のためにはまず短絡的な思考を捨てよう
JR西日本は7月、中国国統括本部が第4種踏切の安全対策として「踏切ゲート-Lite」を開発したと発表した。今後は準備が整い次第、設置を進めていく。第4種踏切とはどのような踏切だろうか。
二者択一ではない考え方も必要

第4種踏切の安全対策は、
「廃止か、第1種踏切化か」
という二者択一式では、おそらく現状維持が永遠と続くだけではないだろうか。もちろん、鉄道に関する技術上の基準を定める省令などにより、踏切保安設備の要件が細部にわたり定められているため、二者択一式にならざるを得ない面もある。
そこで、現状を少しでもよい方向に進めるために、従来の道路交通を遮断するという制度の設計思想に加え、交通量や列車本数が少ない踏切は、警報機や遮断機を設置しないものの、
「人や車両が万が一入っていた場合は列車を止める」
という考え方を、採り入れてもよいのではないだろうか。
いわゆる障害物検知装置かそれに類する装置を設置する、あるいは第4種踏切は列車を最徐行で通過させるなどして、守れる命や防げる事故があるならば、「廃止か第1種踏切化か」の二者択一に固執して現状を放置するより、はるかに未来は明るくなるだろう。