成田空港の「離着陸」はなぜ昼夜に集中しているのか? コロナ禍支えた「乗り継ぎ需要」、アジアのハブ空港目指せ
成田空港が生き残る方法

2023年3月に成田空港が発表した「『新しい成田空港』構想」では、滑走路の拡充や新設などで、年間発着容量を将来的に30万回から50万回へ増加させることを見込んでいる。
また、ターミナルをひとつに集約する「ワンターミナル化」も目指す。現在の成田空港は、アライアンスや航空会社ごとに、ターミナルが第1~第3の三つにわかれている。以前はアライアンス間での乗り継ぎが多く、ターミナルが離れていることへの不便を感じることも少なかったが、近年では格安航空会社(LCC)の国際線の台頭やアライアンスを超えた乗り継ぎ需要などが拡大している。
このような背景もあり、比較的新しい空港ではワンターミナル型空港も多くなっている。成田空港も、それにならい段階的に大きなひとつのターミナルにしていこうと計画している。
集約ワンターミナル型空港として有名なのは、アラビア半島にあるカタールのドーハ・ハマド国際空港であり、世界のハブ空港としての地位を確立している。筆者同空港を10回以上は利用しているが、ワンターミナル型の空港には、規模の大きさをデメリットに感じないほどの
・シンプルさ
・わかりやすさ
がある。
ワンターミナル化することで、乗り継ぎ客はターミナル間の移動がなくなり、よりスムーズでシームレスな旅行が可能となる。また施設や業務が1か所に集約されているため、空港職員がより効率的に業務を行えることもメリットだ。
円安や物価高などで、日本人の海外旅行需要はいまだ低迷気味だ。この先は人口減少が進み、将来はアウトバウンド需要が低下することは確実である。
韓国や香港、東南アジアの各空港もアジアのハブ空港としての将来性を見据えて、市場取り込みを目指している。日本も、これから増加が見込まれるインバウンド需要に応えるためにも、より世界に目を向け、国際的な競争力をつけていくことが重要になるのだ。