成田空港の「離着陸」はなぜ昼夜に集中しているのか? コロナ禍支えた「乗り継ぎ需要」、アジアのハブ空港目指せ
JAL・ANAは乗り継ぎ客の囲い込み

この先、海外旅行が人口減少や円安で低迷していくなか、アジアのハブ空港として成田空港が生き残るためには何が必要か。
アジア太平洋地域の経済成長は著しく、それにともなう海外旅行やビジネス需要が拡大していくと予測されている。特に、アジアと北米とを結ぶ旅客流動は、2040年には2019年と比較して約1.7倍に成長、
「2100万人」
が新たに創出されると期待されている。
需要を満たすためには、
・就航路線の開拓
・便数の増加
など、JALとANAを始めとする航空会社との協力が不可欠となってくる。両社もこのアジア~北米市場の三国間流動に大きく着目していることが、それぞれの動向からうかがえる。
2020年に生まれたJALグループのZIPAIR(ジップエア)は、すでに3路線をアメリカに飛ばしている。アジア系のルーツをもつ人種比率が高いサンノゼやサンフランシスコと成田を結ぶ路線には、日本人の観光需要というより、
・ビジネス需要
・家族を訪問する際の成田空港でのアジア路線への乗り継ぎ需要
が期待できる。さらに、2023年7月からは新たにマニラ~成田線の就航が開始された。低めの価格帯の運賃設定も含め、まさに三国間流動を狙ったものといえる。
また、2024年に就航予定のANAグループの国際線新ブランド「AirJapan(エアージャパン)」も、成田空港と東南アジアを結ぶ長距離国際路線を飛ばす予定だ。こちらも第3のエアラインとして、手ごろな運賃価格となることを発表している。
乗り継ぎ客が航空券を選ぶ基準はさまざまだが、
・運賃価格
・マイレージサービス
・乗り継ぎタイミング(到着時刻)
・乗り継ぎ空港の利便性
などがある。なかでも、運賃価格を優先する人は多いだろう。就航路線の詳細はいまだ発表されていないが、東南アジアからの需要を大きく見込んでいることは間違いない、と筆者(加藤舞、航空経済ライター)は考える。