路面電車に乗るとなぜ「ホッとする」のか? 心理学者が語る納得の理由

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路面電車が見直されつつある。その背景には何があるのか。心理学の目線で迫る。

近距離移動に便利

路面電車(画像:写真AC)
路面電車(画像:写真AC)

 路面電車は長い時間をかけて、沿線の町にも影響を与えている。

 地下鉄は遠くに行くには便利だが、近くに行くのは不便だ。階段やエスカレーターで地下深くまで行き、電車を待って1駅だけ移動し、再び階段やエスカレーターで地上に戻っていたら、歩くのと大して変わらない。

 一方、路面電車は

「すぐそこ」

に行くのにとても便利だ。垂直移動はせいぜい階段1~2段分、停留所間隔も短いので、目的地のすぐ近くまで行ける。

 大都市から路面電車を追いやった輸送力の小ささは、裏を返せば長所でもある。輸送力が小さいので、地下鉄ほどの需要がなくても運転間隔が短くなる。その結果、利便性が上がり、人が集まってくる。

路面電車は「水平のエレベーター」

路面電車(画像:写真AC)
路面電車(画像:写真AC)

 路面電車を

「水平のエレベーター」

と表現する人もいるが、なるほどと思う。

 エレベーターがあるビルは、ないビルに比べて各階が発展しやすいだろう。同じように、路面電車がある町は

「線路沿いが発展しやすい」

のかもしれない。同じ街で、路面電車が走っている通りと、地下鉄が走っている通りを比べてみると。路面電車の沿線は店も人通りも多く、町がにぎわっているようだ。

 日本の人口が増えていく過程で、多くの路面電車が廃止に追い込まれた。しかし、路面電車が生き残っている町を見てみると、そこには

・よそ者にも優しい安心感
・豊かな移動体験
・適度なにぎわい

があるように感じる。

 これから日本には人口減少社会、超高齢化社会が訪れる。さまざまなハードルはあるだろうし、全てというわけにはいかないと思うが、その土地の事情が許せば、路面電車の復活を考えてもよいのではないだろうか。

 また、今も生き残っている路面電車は、末永く人々の足であり続けてほしい。

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