GM・フォードはなぜ「急速充電」規格を変更するのか? 日本主導の「CHAdeMO」はガラパゴスの可能性も 今後どうなるのか【連載】和田憲一郎のモビリティ千思万考(13)
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二社が変更を公表したワケ

CCSが定まったのは約10年前である。米国がCCS1、欧州CCS2というように、急速充電プラグのなかに普通充電口を内包したことから、CCS1とCCS2では形状が異なっている。
当時は法規・規格部門を中心に、
・日本:CHAdeMO(チャデモ)規格
・中国:GB/T規格
に対抗する規格として生まれた。
その後、米国で電気自動車(EV)にCCS1規格が採用され、補助金が出るのもCCS1規格だった。しかし、今回の主導は、両社の営業、品質部門ではないかと考える。筆者は理由について三つ挙げたい。
●CCS規格の信頼性に課題、さらにメンテナンスの弱さ
GM、フォードははっきりとした理由を述べていないが、CCS規格の信頼性に課題があり、設置機器の故障率の多さにGM、フォードは危機を感じたのではないだろうか。おそらく1年以上前からCCS陣営に幾度か申し入れていたものの、一向に改善されないことに嫌気を感じたのではないか。
その裏付けとして、米国のニュース報道によれば、カリフォルニア大学バークレー校の研究者がサンフランシスコのベイエリアにある675台のCCS急速充電器をチェックしたところ、ほぼ4分の1が機能していないことが判明した。2022年8月の調査でも、国内のほかの地域のCCS充電器について同様の結果が得られた。
このため、営業、品質部門にはこれまで発売したEVに関して、充電のクレームが数多く届いていたのではないか。本来なら急速充電インフラ会社に連絡すべきところだが、車両と急速充電器どちらに不具合がわからない場合、自動車メーカーにもクレームが届く。
●使い勝手でNACSに軍配
これは今始まったことではないが、ユーザーエクスペリエンス(製品・サービスの利用を通じて生じるユーザーの経験や感情)の調査においても、NACSのほうが軽くて、小型化で、使いやすいとの結果が出ていた。
形状は見たら一目瞭然である。この内容は以前からいわれていたことであるが、今一度比較して再認識したであろう。