なんと総勢600両 台湾鉄路の新型特急「EMU3000型」大量導入、その背景にあった深刻すぎる現地問題とは

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台湾鉄路の新型特急電車「EMU3000型」の活躍が広がっている。その背景にはいったい何があるのか。

老朽化が深刻だった旧型特急電車

台北の街並み(画像:写真AC)
台北の街並み(画像:写真AC)

 近年、台鉄では1980年代に製造された自強号電車の故障が頻発、台鉄の信頼性が揺るぐ事態となっていた。新型電車導入の背景には、こうした

「旧型自強号電車の老朽化問題」

もある。

 特に、かつて自強号の主力車両のひとつであったイタリア製電車「EMU300型」(1989年運行開始)は製造元が経営破綻しており、部品確保が難しくなったこともあり、2021年までに全車両が運用を離脱。

 同様に南アフリカ製電車「EMU1200型」(1987年運行開始・2002年改造、2022年運用離脱)も故障が頻発しており、信頼性回復のためにも、こうした旧型自強号電車の置き換えが急務だった。

 EMU3000型の増備によって、台鉄の特急型車両はPP自強号以外の全車両が比較的故障が少ないことで定評のある日本製(一部は台湾でのノックダウン製造を含む)となる。

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