「身内で客を奪い合え」 福井に並立する“3つの三セク”は共倒れか、共生か? 直通急行57分化、福井型LRTは持続可能性を示せるか
福井鉄道は直通列車を11往復から12往復へ増便し、最短57分へ大幅短縮する一方、利用は9か月11.6万人と前年比3.3%減。行政主導の3社鉄道は流出対策と共存の両立を迫られている状況にある。
沿線連携による運行強化と所要時間短縮

福井鉄道は2026年4月1日のダイヤ改定で、福武線のたけふ新と、えちぜん鉄道三国芦原線の鷲塚針原の間で運行している直通列車を、現行の11往復から12往復へ増やした。内訳は福大前西福井発着が2往復、鷲塚針原発着が10往復となる。
あわせて、夕方から夜にかけての直通列車について、福井駅を経由する普通列車から、福井駅を経由しない急行列車へ切り替える。これにより所要時間は大きく短くなり、たけふ新発の下りは1時間24分から57分に、鷲塚針原発の上りは1時間28分から1時間4分になる。
また、今回の改定に合わせて「連絡特割定期券」と「電車・バス乗継割引通学定期券」の販売を始める。連絡特割定期券では最大22%の割引率を設定する。
これらの取り組みは、福井市、鯖江市、越前市の沿線3市を中心に、福井県、福井鉄道、学識経験者、利用者代表、公安委員会で構成する「福武線活性化連携協議会」が、福井鉄道へ委託する形で行う実証事業である。実施期間は2027年2月28日までとされている。
同協議会はウェブサイト上で各施策の詳細を公開しており、今回の内容も2026年2月5日に開かれた協議会の資料や議事録にほぼ沿っている。
今回のダイヤ改定と割引定期券の導入は、福井鉄道の経営判断としてではなく、行政が主導する枠組みのなかで進められている。