日本は「EV後進国」ゆえに欧米に勝てるかもしれない! カギとなるのは「インド」「軽自動車」「次世代電池」だ

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欧州連合の政策執行機関である欧州委員会は3月27日、2035年以降の新型エンジン車販売禁止提案から、合成燃料e-Fuelを使用するエンジン車を除外することを承認した。ほかにも、自動車の脱炭素化に関わる大きな動きが続く。情報を解説しながら、今後日本が進むべき道筋を考える。

BEVの価格競争は続くのか

テスラの営業利益率は値下げ政策により低下(画像:Tesla Q1 Financial Results)
テスラの営業利益率は値下げ政策により低下(画像:Tesla Q1 Financial Results)

 テスラは4月20日、第1四半期の決算結果を公開した。度重なる値下げで販売台数は前年同期比で44%増加したものの、営業利益率は2022年第4四半期の16%から、投資家やアナリストの予測を下回る11.4%に低下し、株価は下落した。

 自動車産業平均の営業利益率5~8%程度に比べて、テスラの11.4%はかなり高く、テスラ自身も

「営業利益率は引き続き業界最高水準を維持する」
「コスト上昇の一部が正常化したことを確認し、これらを顧客に転嫁する自信がついた」
と、決算結果のなかで説明している。

 先駆者利益を駆使して低価格戦略の継続を宣言したテスラに対し、米国ではフォードと、BEVベンチャーで赤字経営のルーシッドが追随した。BEV販売台数の少ない日本勢は、当面静観の構えだ。

 欧州では、ルノーが4月17日、各国でEVの価格を見直す方針を示した。中国では、新興企業も大手企業も値下げせざるを得ず、市場は大混乱し、中国自動車工業協会は価格競争をやめるよう呼びかけている。

 この状況下において、2022年EV(BEV + プラグインハイブリッド車〈PHEV〉)販売台数世界1位で、中国の比亜迪(BYD)は、4月18日の上海モーターショーで新型BEV「シーガル」を公開した。航続距離300km、価格は約130万円で、中国で最安クラスの乗用BEVとして期待される。高級ではなく

「手ごろな価格」

のBEVの投入が今後の市場規模拡大のカギとなる。

 BYDのシーガルは手ごろ以下の価格だが、テスラは小型BEV「モデル2」に関する情報を、3月の投資家の日に続き、第1四半期決算報告でも開示しなかった。既存車を利益を削って安売りすることに持続性はない。

 必要なのは、安く作れる(小型・軽量で、安い正極材の低容量電池を使用)BEVを開発することだ。

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