日本は「EV後進国」ゆえに欧米に勝てるかもしれない! カギとなるのは「インド」「軽自動車」「次世代電池」だ
欧州連合の政策執行機関である欧州委員会は3月27日、2035年以降の新型エンジン車販売禁止提案から、合成燃料e-Fuelを使用するエンジン車を除外することを承認した。ほかにも、自動車の脱炭素化に関わる大きな動きが続く。情報を解説しながら、今後日本が進むべき道筋を考える。
e-Fuelの価値を認めたステランティス

欧州自動車大手ステランティスは10年以内に、欧州販売の全車を、米国販売の50%をバッテリー式電気自動車(BEV)とすることを目標としている。
そんな同社が4月20日、合成燃料「e-Fuel(イーフューエル)」への取り組み方針を公表した。方針は次のとおりだ。
・自社エンジンでe-Fuelを使った包括的な試験を実施し、問題なく使用できることを確認済み
・車の買い替えやエンジン改良は不要で、ガソリンスタンドで給油し、手ごろな価格で車の脱炭素化を実現
・15億台(バス、トラックを含む)の既存エンジン車が排出するCO2低減に即効性のある手段を提供
BEV化を推進する大手が、e-Fuelの使用を宣言したことは重要な意味を持っている。