物流業界を支える新興ビジネス「トラック投資」とは? テレビCMでもおなじみ、気になる利回りはいかほどか

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ひとくちに企業やビジネスに対する投資といっても、その対象は多岐にわたる。そうしたなか、近年になって注目を集めている新たな投資対象に「トラック」がある。

対象は大型・中型

物流トラック(画像:写真AC)
物流トラック(画像:写真AC)

 ひとくちに企業やビジネスに対する投資といっても、その対象は多岐にわたる。そうしたなか、近年になって注目を集めている新たな投資対象に「トラック」がある。そう、あの運送会社が使っているトラックである。

 投資対象となっているのは、運送会社が運用するいわゆる

「大型・中型」

だ。

・トレーラートラクタ
・コンテナトレーラー
・ウイングボディ
・冷凍車などの特殊用途車

など多岐にわたる。

 こうした輸送手段そのものに対する投資としては、これまでも航空機や船舶などがあった。ただしこれらは投資最低金額が高額かつ仕組みが複雑という難点があった。

リースとの相違点

トラックファンド(画像:リアライズコーポレーション)
トラックファンド(画像:リアライズコーポレーション)

 さて、トラックへの投資である。具体的に現在運用されている投資商品としては、

・トラックファンド(リアライズコーポレーション、東京都港区)
・モビリティファンド(クラウドファンディング、東京都渋谷区)

がある(いずれも登録商標)。テレビCMでもよく見かける。それぞれ細かな部分では多少の違いはあるものの、投資商品の内容とその運用システムに大差はない。

 この投資商品は、まず出資者が運営会社に出資金を払う。運営会社はそれを原資にトラックを購入し、それを運送会社に貸し出す。そうした貸出金と運用益を元に、出資者に配当を支払うわけである。

 ここで気になるのは、それはいわゆる

「リース会社に対する投資と同じ」

ではないのか、ということである。

 実は、トラックファンドもモビリティファンドもリースの一種ではあるのだが、いわゆる以前からのリースとは大きく異なっているポイントがある。それは一般的なファイナンスリースではなく、

「オペレーティングリース」

であるという点である。

 前者は、貸し出した車両についての保険や整備などの管理は基本的に借り主が行うのに対して、後者はアセットマネジメント(資産管理)として貸主の運営会社が担当する。

 これは、借り主にとっては運用に当たっての付随業務が軽減できるという大きなメリットがある。借り主にとって有利であれば、当然の結果として借り主が集まりやすい。それはそのまま運用の安定化を意味し、出資者への安定配当につながるというわけである。

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