北海道新幹線トンネル工事最大4年遅れ 30年度開通に暗雲も、関係者「現時点で工期見通し困難」のホンネ

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北海道新幹線は2030年度には札幌まで延伸される計画で、利用者の大幅増が期待されているが、現実はなかなか厳しいようだ。

燭光が見え出した道南観光地

北海道新幹線(画像:写真AC)
北海道新幹線(画像:写真AC)

 北海道新幹線(新青森~新函館北斗間、149km)が3月26日で開業7周年を迎えた。

 2030年度には札幌まで延伸される計画で、利用者の大幅増が期待されているが、現実はなかなか厳しいようだ。

 JR北海道によると、北海道新幹線の乗車率はコロナ禍が本格化した3年前の2020年度は前年比15ポイント減の8%まで落ち込み、過去最低を記録し、2021年度も

「9%」

と低迷した。

 コロナ禍が少しずつ収まり、行動が緩和された2022年度は乗客が増え始めたほか、外国人観光客が戻りだして、この2月の段階で

「17%」

まで回復した。

 1日平均乗客数を見ると、前年同月比で3倍になる2900人となり、コロナ前の8割の水準まで回復、もう一息の段階だ。

 コロナに徹底的にやられた道南の観光地にも、やっと燭光(しょっこう)が見え出した。

 函館をはじめとする観光地がそれぞれに工夫を凝らした招客が効果を挙げたのだ。

 日本旅行協会北海道支部連合会の話によると、「函館市、函館湯の川、松前、江差、八雲」地区の2月の宿泊実績は前年同期比3.1倍の1万5000人で、全道平均2.7倍を上回る伸びを見せている。

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