深夜ドライバーのオアシスだった“ラジオ番組” 「走れ!歌謡曲」「歌うヘッドライト」の記憶再び、あなたはどちら派だった?
夜を走るドライバーの「オアシス」だった深夜ラジオ番組。その歴史と今を考える。
嗜好の変化やスマホの普及に勝てず

いすゞ自動車と日野自動車が繰り広げた深夜ラジオ番組の熱き戦いは、時代の変化とともに終焉(しゅうえん)を迎えた。
先の国内の自動車保有台数の推移を見てもわかるように、歌うヘッドライトの放送が終了した2001年あたりをピークに、トラックの保有台数が頭打ちになっている。日本国内において、1990年までのような販売台数の伸びは期待できないと見て、広告合戦から撤退する判断を下したのだろう。この点では、走れ歌謡曲は2021年までよく頑張ったといえよう。
また、演歌や歌謡曲を扱う番組が衰退した背景には、嗜好の変化により演歌が売れなくなったという指摘もある。日本レコード協会のジャンル別新譜数では、演歌の衰退がはっきりと見てとれる。
・1986年:演歌1730曲
・2001年:演歌1790曲
・2022年:演歌638曲
1986年には1730曲、歌うヘッドライトの放送が終了した2001年でも1790曲の演歌がリリースされていたが、2022年にはリリース数はおよそ3分の1まで減少している。また、歌謡曲の定義を昭和時代の流行歌とするならば、歌謡曲を聴くという習慣も少なくなっているといえよう。
このほか、音楽の嗜好の変化だけでなく、スマートフォンの普及により、音楽配信サイトや動画サイトなどで好みの音楽を聴く時代となり、そもそもラジオを聴くという習慣もなくなっているのだろう。