H3ロケット失敗で影響? 宇宙から「違法盛り土」を監視する実証実験、その先進的な取り組みをご存じか

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不適切な盛り土が全国で次々と明らかになった。そこで静岡県は、新年度から盛り土発見のための新手法の実証実験に乗り出す。使用するのは、フランスやイタリアの人工衛星だ。

不備のある盛り土は全国1089か所

地球観測衛星「プレアデス」(画像:esa)
地球観測衛星「プレアデス」(画像:esa)

 2021年7月、静岡県熱海市で大規模な土石流被害が発生した。上流から大量の土の塊が流れてくる恐ろしい映像は、多くの人に鮮烈な記憶を植え付けた。

 被害発生の原因として、県の検証委員会は、業者によって造成された不適切な盛り土に歴史的豪雨による大量の地下水が浸透したものと結論づけた。

 これを受けて、国は全都道府県に盛り土の総点検を求めた。その結果、不備のある盛り土が全国に1089か所、静岡県内だけでも196か所あることが判明。静岡県は、今後その詳細を公表するとしている。

 不適切な盛り土が全国で次々と明らかになったのは、従来のパトロール方法では監視が難しいことを示す結果でもある。

 そこで静岡県は、新年度から盛り土発見のための新手法の実証実験に乗り出す。使用するのは、フランスやイタリアの人工衛星だ。

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