EVシフト「部品点数」激減で、部品メーカーの生き残り合戦が始まった! 愛知のホンダ系企業が選んだ「社員を生かす」道とは

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自動車のEV化が進めば、既存の部品メーカーは仕事を失う可能性がある。新たな領域に取り組む企業を紹介する。

カギはディープラーニング

AI外観自動検査装置(画像:Musashi AI)
AI外観自動検査装置(画像:Musashi AI)

 まずはベベルギアの外観検査を自動化。その後、部品の対象範囲は広がっている。左右対称の鉄部品だけでなく、アルミケースのような複雑な形の金属部品の外観検査も、AIでできるようになった。

 熟練技術者が担っていた作業の自動化に成功したのは、AIの特性にある。

 従来の機械学習は、使用者が条件をひとつずつ定義しなければならない。そのため、熟練技術者の知識や経験といった、定義が難しいものを扱うのは困難だった。一方、ディープラーニングは自身のニューラルネットワークを使ってAIが自分で学習する。

「Musashi AIの外観検査機は、良品・不良品両方の画像を学習させた精度の高いディープラーニングを採用しています。そのため個別のパラメーター設定が不要なのです」と話すのはMusashi AI代表の村田宗太氏。

 新しい技術は、理論上は可能でも、社会実装されるまでのハードルが高い。その点、80年以上にわたって部品製造に関わってきた武蔵精密工業から生まれたMusashi AIは、導入から実用化までをトータルでサポートできるのが強みだ。

 なお、武蔵精密工業はAI導入を進める一方で、段取りや加工など「ものづくりの中核」と言える部分については、「人の技術・判断が価値を生む」として、従業員が活躍する場をしっかりと確保している。

 ちなみに、これまでにMusashi AIの外観検査機8台がトヨタ自動車本社工場の生産ラインに導入されている。

「人が人らしく働く」社会の実現を掲げるMusashi AI。その外観検査機は社会課題を解決する一助となっているのだ。