「お前の代わりはいくらでもいる」 下請け運送業者のプライドを奪う荷主に突き刺さる、「2024年問題」という名の鋭角ブーメラン
下請け企業が発注元から、価格転嫁や価格交渉を巡って、「代わりはいくらでもいる」と言われてしまうことがあるようだ。発言の問題点を考える。
「仕事の代わりはいくらでもある」に?

では「代わりはいくらでもいる」と言う荷主側には、悪影響はないのだろうか。相手にとって嫌なことを言っているので、相手から嫌われる可能性がある。相手の気持ちが分かる人ならば、良心が痛むだろう。良識ある人なら、たとえ実態が「代わりはいくらでもいる」状況だったとしても、相手を傷つけないように言葉を選ぶに違いない。
しかし残念ながら、「代わりはいくらでもいる」とサラッと言えてしまう性格の悪い人は、相手の気持ちなど大して考えてはいないだろうから、心理的な悪影響はあまりなさそうだ。
ただし、「代わりはいくらでもいる」が運賃を抑えるための方便だったとしたら話は別だ。「そうですか。では他の業者に頼んでください」と言われたら、多分ものすごく困るはずだ。そして、先ほどの2024年問題を踏まえると、運送業者と荷主の立場は間もなく逆転するかもしれない。
何しろ、荷物を運んでもらいたくても、運べるドライバーが足りなくなるのだ。運送業者はこれまで、「代わりはいくらでもいる」と言われて運賃を値切られてきたが、今度は逆に、荷主の側が「仕事の代わりはいくらでもある」と言われて、運賃をつり上げられるようになるかもしれない。
運送業者の皆さんは、その時に備えて、「代わりはいくらでもいる」などと言っている人の顔をよく覚えておくと良い。そして荷主の皆さんは、今から運送業者の皆さんに優しくしておいた方がいいだろう。