「お前の代わりはいくらでもいる」 下請け運送業者のプライドを奪う荷主に突き刺さる、「2024年問題」という名の鋭角ブーメラン
下請け企業が発注元から、価格転嫁や価格交渉を巡って、「代わりはいくらでもいる」と言われてしまうことがあるようだ。発言の問題点を考える。
運送業界ならではの事情も

このように、運びたい荷物を全部運べない時代が、間もなく訪れようとしているのだが、現状では、運送業界はまだまだ「買いたたかれ業界」である。荷物を運ぶという仕事には、付加価値がつきにくい。
例えば「おいしいラーメン屋さん」は「おいしくないラーメン屋さん」との差が分かりやすいので、行列ができたり閑古鳥が鳴いたりする。おいしいラーメン屋さんは代替できないサービスを提供しているからだ。
一方、「上手に荷物を運ぶ人」とか「運ぶのが下手な人」はいるかもしれないが、荷物が壊れたり配達が遅れたりしない限り、荷主には差が分からない。だから、特殊な荷物を運ぶような場合を除いて、運送業者が提供するサービスは代替可能である。
また、ラーメン屋さんには地の利の良しあしもある。時間がないから遠くの安いラーメン屋さんではなく、近所の高いラーメン屋さんに行くのはよくあることだろう。しかし、運送業者のサービスの根幹であるトラックは、どこにでも移動できるので、値段は高いけど近所だから仕事を頼むということもない。このように、運送会社には、業界ならではの「おたくの代わりはいくらでもいる」と言わせてしまう事情があるのだ。