ベンチャー国を動かす 「車両区分を変化させることができるモビリティ」誕生への3年間

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glafitのペダル付き電動バイクが警察庁に「車両区分を変化させることができるモビリティ」として認められた。2つ以上の車両区分に跨るモビリティが現行法の中で位置付けられたのは初めて。一介のベンチャーが国を動かした。

「腐らないでほしい」その言葉を信じて3年間

鳴海社長がモビチェンの操作デモを行った。
鳴海社長がモビチェンの操作デモを行った。

 最後に、鳴海社長が内閣官房の萩原さんから言われて、強く頭に残っているというエピソードを紹介したい。

「行政のやりとりは一筋縄でいかない。相談しに行っても冷たく、響いていないような回答も来る。だからといって腐らないでほしい。思いをもって社会に必要なことを訴えていれば、ちゃんと担当者には響いている」

 内閣官房の萩原氏が鳴海社長へこうアドバイスしたとか。その場の対応は冷たくても、裏では「確かにそうなんだよね」と、役所の人は自分ごととして考えているよと話したそうだ。鳴海社長は、「めげることなくやっていきましょう、という萩原さんの言葉を信じてきた」と振り返る。

 ちなみに、規制サンドボックス制度は3年間でいったん終わるはずだったが、恒久化された。「地方のベンチャーでも変えられる。規制改革が進むことを願っている」。鳴海社長は、質疑応答後にわざわざこのエピソードを話して、会を締めくくった。

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