「国家レベルの詐欺だ」 高速道路の有料期間50年延長に不満噴出、施設老朽化で窮余の策も 無償化やはり棚上げか
国交省は高速道路で利用者から通行料を徴収する期限の延長法案を国会に提出する方針を固めた。無償化を事実上棚上げしたように見えるが、裏側に何があるのだろうか。
首都高速は開通から50年超が約2割

国土交通省によると、高速道路会社6社が持つ橋梁は全国に約2万1000、トンネルは約1600を数える。建設がピークを迎えたのは1980年代。これらは開通から30年以上が経過している。首都圏や京阪神では高度経済成長期に多数の施設が整備されており、全国平均より老朽化の進行が深刻だ。
東日本高速道路、西日本高速道路が管理する道路は、約4割が開通から30年を過ぎた。阪神高速は開通から40年以上経過したのが約4割、首都高速は開通から50年超が約2割を占めている。
高速道路会社が2019~2021年度に点検した橋梁やトンネル、地下水路、標識など付属施設のうち、緊急に対応が必要な箇所は見当たらなかったが、橋梁の11%、トンネルの19%、付属施設の2%が構造物の機能に障害が生じる可能性があり、早期に措置が必要と判定された。
一般に橋梁の耐用年数は50年程度、トンネルは75年程度といわれているが、笹子トンネルの事故は開通からちょうど40年で発生した。高度経済成長期に建設されたなかには、大阪府と和歌山県を結ぶ阪和道のようにコンクリートの材料に使う骨材に海砂を使用したものが存在し、塩害で損傷が著しくなる傾向がある。
高速道路会社はこれまで、点検で問題が発生した場所を補修する事後保全主体の維持管理を進めてきた。しかし、要補修箇所が増えると十分な対応が難しくなるため、国交省は劣化が進んで深刻な損傷になる前に補修することを求めている。