思想なき日本の「EV普及計画」 大雪対策など課題山積、北欧に学ぶべき3つの視点とは?【連載】和田憲一郎のモビリティ千思万考(11)
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大雪で車が立ち往生した際、EVはエネルギー源がバッテリーしかないことから、不安の声がある。EV普及が進むノルウェーではどのような対応をしているのであろうか。
日本独自の充電インフラ設置プランが必要では
このように考えてくると、大雪または充電インフラに関して、ノルウェーがそう極端に日本と異なる対応しているとは思えない。しかし、EVが増加することを想定して、以前より計画的に進めてきたことは間違いない。日本でも、EV時代到来に備えて、次のようなことを考えなければならないように思われる。
・総合的な充電インフラ設置プラン
日本政府は2030年に急速充電器3万基、普通充電器12万基、合計15万基の設置目標を掲げている。しかし、どのような地域に、いつまで設置するのか、設置プランが不明である。ということは、誰がどのような責任、時間軸で実施していくのか分らない。
・緊急避難場所や充電スタンドの確保
大雪対策として重要な役割を果たすのは、緊急避難場所の有無であろう。現在はサービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)があるが、EV普及を前提とした時、さらにきめ細かく緊急避難場所や充電スタンド場所を設ける必要があるように思える。ガソリン車時代に設定された高速道路の各種設置基準に対して、EV時代に対応した見直しが必要ではないだろうか。
・EV用レスキュー車両の準備
日本ではまだEVが少ないものの、今後EVが拡大することを想定すれば、急速充電機能を有するレッカー車を多数準備すべきであるし、取り急ぎ、充電場所への移動のために通常のレッカー車も多数備えることが必要であろう。
このように、日本ではどちらかと言えば、台数規模や予算だけが報道され、その実施計画は不透明であった。しかし、EVが増加する段階に差し掛かっている今、もう少し責任を明確にし、全体計画や実施時期などを具体的に考え、実行していく体制が必要と思えてならない。