神戸空港の国際化決定も「ポートライナー」今でも大混雑、新地下鉄構想浮上で巨額建設費どうするのか

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国際線就航が決定した神戸空港のアクセス鉄道となるポートライナーの混雑が大問題に浮上している。神戸市は2023年度から本格的な対応検討に入るが、妙案はあるのだろうか。

ポートライナーの弱点

神戸空港のエプロンで離陸時間を待つ旅客機(画像:高田泰)
神戸空港のエプロンで離陸時間を待つ旅客機(画像:高田泰)

 三宮と神戸空港を結ぶアクセスは、ポートライナーのほかにバスがある。バスは神姫バスなどが運行しているが、ポートライナーの運行時間が18分なのに対し、バスは20分以上かかり、渋滞が発生すると時間のめどが立ちにくくなる。運行本数も午前8時台でポートライナー14本に対し、バスは6本しかなく、利用が伸びていない。

 空港利用客はポートライナーを優先して利用しているわけだが、

「輸送力の小ささ」

が弱点だ。現在、6両編成で運行しているポートライナーの定員は300人。1両当たり50人でしかない。東京・山手線の車両は1両当たり150人余り。3倍の開きがある。

 混雑緩和策として一時、2両増結して8両編成で運行することが検討されたものの、駅のホームを延長したうえで、橋脚の補強工事が必要になる。ざっと計算しただけで数百億円単位の巨費を投入せざるを得ない。費用対効果で疑問が残るとして検討は進んでいない。

国際線就航で1日5000人の利用増

神戸の街並み(画像:写真AC)
神戸の街並み(画像:写真AC)

 神戸市は、国際線定期便が就航した際の年間旅客数を約700万人と予想している。コロナ禍前で過去最高を記録した2019年の329万人の2倍以上になる。ここから推計したポートライナーの利用客は1日当たり約5000人増える。

 ただ、この数字は関西3空港懇談会で決まった国際線最大発着回数1日20往復での計算だ。発着枠が広がれば、数字はさらに上振れする。キャスターバッグを置く場所もないほど混雑しているポートライナーがパンクするのは間違いないだろう。

 ポートライナーの利用客は神戸空港以外でも今後、増えそうな状況だ。三宮と神戸空港の間に位置するポートアイランドは、約85haの産業用地のうち約半分が造成中で、分譲・賃貸済みの用地は

「約2割」

しかない。ポートアイランド2期区画にも、約26haの未利用地が残っている。

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