あおり運転や事故に遭ったユーザーの4割「ドライブレコーダーを活用できなかった」
「前方のみ録画」「すぐに上書き」
各種比較サイトを展開するウェブクルー(東京都世田谷区)は12月20日、同社サイトの利用者を対象に実施した「ドライブレコーダーに関する調査」の結果を発表した。
事故やあおり運転による被害の証拠を残す手段として、ドライブレコーダーの設置率が年々高まっているものの、「記録できていなかった」「データが消えてしまった」など、活用に失敗する事例もあることから、実際の活用状況を調べようと調査。2022年11月22日(火)~同25日(金)、「ズバット 車買取比較」など同社サイトのサービス利用者を対象に実施し、2348人から有効回答を得た。
まず、回答者全員に「ドライブレコーダーを使用していますか?」と質問したところ、使用している人が65.1%、使用していない人は34.9%と、半数以上がドライブレコーダーを使用しているという結果に。
次に、「ドライブレコーダーを使用している」と回答した1529人に、ドライブレコーダーを使用して良かったことを複数回答可で聞くと、「安全運転を心がけるようになった(45.1%)」が最多で、「自分に事故やトラブルが発生した時に警察などに証拠提供できた(42.6%)」が続いた。
ドライブレコーダー利用者1529人のうち、「交通事故やあおり運転に遭ったことがある」と回答したのは319人。この319人に対して、「交通事故やあおり運転に遭った際に、ドライブレコーダーを活用できましたか?」と尋ねると、「活用できた」と回答した人が55.5%で、「活用できていない」と回答した人が44.5%という結果になった。
ドライブレコーダーを「活用できていない」と回答した人(142人)に対して、ドライブレコーダーを活用できなかった理由を尋ねたところ、次のような意見が挙がった。
【きちんと録画できていなかった】
・事故の前後は再現できたが、接触の瞬間が記録されていなかった(50代/男性/神奈川県)
・2回ぶつけられて、両方とも逃げられた。4桁のナンバーと車種は特定できたが、細かな情報が記録されてなかった(60代/男性/愛知県)
・駐車時にぶつけられたが、駐車時の設定をONにしていなかった。事故後、ONにした(60代/男性/愛知県)
【前方しか記録できなかった】
・もらい追突事故だったがドライブレコーダーは前方録画のみだった(40代/男性/北海道)
・後ろからあおられても、後ろのカメラ映像がないため(40代/男性/東京都)
・側面衝突なので、記録されていなかった(前後のみ記録)。相手の車はドライブレコーダーがなかった(60代/男性/茨城県)
【その他】
・夜間であったため、画像がハッキリとしていなかった(70代/男性/愛知県)
・後方のドライブレコーダーが下に落ちてしまった(60代/男性/福岡県)
同社は「せっかくドライブレコーダーを取り付けていても、ドライブレコーダーの機能や性能によってトラブルの瞬間を記録できなかったケースもあるようです。年末年始で運転の機会が多くなる人や、長距離移動を控えている人は、今回紹介した失敗例を生かして、万が一のトラブルに備えましょう」と呼び掛けている。