1月運行 阪神の夜間有料臨時列車「らくやんライナー」、成功のカギはどうみても「座席」なワケ

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阪神電気鉄道は2023年1月、夜間有料臨時列車「らくやんライナー」を大阪梅田~青木間の下り列車のみ2本運転する。

年末年始の“花金”に運転

野田に停車する8000系リニューアル車の急行(画像:岸田法眼)
野田に停車する8000系リニューアル車の急行(画像:岸田法眼)

 2022年12月23日、阪神電気鉄道(以下、阪神)は2023年1月6、13、20日のいずれも金曜夜に、夜間有料臨時列車「らくやんライナー」を大阪梅田~青木(おおぎ)間の下り列車のみ2本運転する。

 らくやんライナーは乗車整理券(ひとり200円)方式による定員制列車で、大阪梅田発は1~5号車150席(1両30人)、野田発は6号車30席を用意する。乗車整理券の発売方法は、前者は発車10分前の1番線で係員から購入、後者は車内で購入する。なお、券売機での購入は不可。尼崎から先は降車専用となる。

 この列車が運転される背景として考えられるのは、ふたつある。

 ひとつ目は、2021年10月30日から供用を開始した現在の1番線の活用だ。既存ホームに比べて明るく華やかだが、平日は6、7、9、12、16~19時台の29本しか発車せず、20時以降はない。土休は朝6時台の2本のみで、明らかに持て余している(運転本数は2022年12月9日時点)。1番線を活用することで、夜間有料臨時列車が余裕を持って入線できるのだ。

 ふたつ目は追随だ。在阪私鉄の京阪電気鉄道(以下、京阪)は2017年以降、8000系エレガント・サルーンと2代目3000系コンフォート・サルーンの6号車に有料座席プレミアムカーを連結している。8000系エレガント・サルーンを全車指定席化したライナー(停車駅は特急と同じ)を運転。阪急電鉄も2024年に京都本線の特急、通勤特急、準特急に有料座席サービスの導入を予定している。

 阪神は有料座席車を有していない状況で、有料列車を設定するのは全国的にも異例だ。乗車整理券にはアンケート用のQRコードが印刷され、試験的な運行を終えたあと、乗客アンケートの結果いかんによって定期化に取り組みたいものと思われる。

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