新幹線「のぞみ」貸し切りサービス話題も こだま需要開拓のが先決ではないのか

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JR東海は先日、「貸切車両パッケージ」の販売開始を発表した。しかし重要なのは、のぞみより「こだま」の活性化ではないか。

始まりは30周年キャンペーン

のぞみ「貸切車両パッケージ」の車内装飾(画像:JR東海)
のぞみ「貸切車両パッケージ」の車内装飾(画像:JR東海)

「貸切車両パッケージ」は旅行商品であるため、JTBやJR東海ツアーズを通して申し込むことになり、受付は12月15日から始まっている。代金は、利用車両の全座席分の通常運賃・料金よりも、割安に設定される。

 オプションとして、

・車内の壁や各座席の背もたれカバーにオリジナル広告設置
・専属の車内スタッフによるサービス

が行われる。さらに、制服の貸し出し、駅員による利用駅の歓送迎なども実施される。

 2022年春、のぞみは運転開始30周年を迎えた。その記念キャンペーンとして、JR東海は用途を募集し、貸し切りサービスを実施していた。

 最初に使用されたのは、結婚式や高校生の卒業旅行などだった。その後、収益化に向けて本格的に動き出した。夏ごろから団体利用者に個別提案を行ったところ、数件の利用があった。そして商品の販売体制が整ったため、12月15日から本格的に実施されることになった。

こだまの活性化の方が課題

のぞみ「貸切車両パッケージ」のサービス(画像:JR東海)
のぞみ「貸切車両パッケージ」のサービス(画像:JR東海)

 筆者(堀内重人、運輸評論家)は「貸切車両パッケージ」の話を聞いたとき、のぞみより「こだま」の活性化が必要だと感じた。なぜなら、こだまは国鉄時代から需要が低いからだ。

 こだまは新幹線特急料金を徴収するが、各駅停車のローカル列車だ。こだましか停車しない駅は、そもそも需要が少ない駅なのだ。

 JR東海の発足当初、速達性のある「ひかり」には最新の100系電車が投入され、こだまは0系電車が使われた。こだまはグリーン車の需要が少なく、発足当初はひかりが2両であるのに対し、こだまは1両だった。ひかりの13~16号車は座席指定席だが、こだまは自由席で、グリーン車と座席指定車の需要が少なかった。

 JR東海は普通車指定車の乗車率を上げるため、座席を2ー3の横5列から、グリーン車同様に、2ー2の横4列へグレードアップを図った。それにより、ひかりの自由席利用者をこだまの座席指定車へ誘致させ、ひかりの混雑緩和と増収を目指した。

 次に、新幹線が停車する各駅で900円のオリジナル弁当の販売を行い、駅弁ファンを取り込む取り組みを実施した。バブル期はグリーン車の需要が旺盛だったため、ひかりのグリーン車は16両編成で3両となり、バブル崩壊後ののぞみ誕生後も、のぞみ・ひかりのグリーン車は、3両も連結されるようになった。

 車両については、のぞみ用として300系が最初に投入され、その後は700系、N700系となったが、この頃からのぞみ、ひかり、こだまの車両の明確化は、無くなった。つまり、のぞみで使用される車両がこだまでも使用されるようになり、こだまの3両連結されたグリーン車はそれを満たす需要がなかったのだ。

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