自動車産業「円安 = もうかる」の時代は終わったのか ウクライナ侵攻、輸送船不足、原材料高騰に左右される業界の悲哀
2022年10月、1ドルが151円付近まで値上がりして約32年ぶりの円安水準を更新した。一時、円高に戻したものの、いまだ円安基調が続いている。
自動車メーカーは価格改定に

苦しい状況が続いている自動車産業だが、新車の販売価格には影響は出ないのだろうか。各自動車メーカーは一部車両ではあるものの、価格改定を進めている。
例えばスバルは11月、原材料価格高騰に対応するために一部改良したスポーツワゴン「レヴォーグ」とスポーツセダン「WRX S4」の上位モデルの価格を約5万5000円値上げした。
ほかにも、マツダのクロスオーバーSUV「CX-30」や日産のコンパクトカー「ノート」、EV車の「リーフ」、三菱自動車のミニバン「デリカD:5」など、多くの自動車メーカーが価格改定を発表している。
また、トヨタも公式に値上げと発表はしていないが、一部改良した「カムリ」の価格アップを実施。新車価格の値上げラッシュが相次ぐなか、SNS上では
「こればかりは仕方ない気がするし、1年ほどたてば為替も落ちつくはず。それまでも辛抱だと思う」
「値上げにマイナスなイメージはない。とにかく日本の自動車産業が崩壊しないことを祈る」
といった擁護の声が多数寄せられていた。