高齢者の交通事故、増加は今後も避けられず! それに抗うホンダ・トヨタの「実証実験」は社会を救えるのか

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高齢者の運転による交通事故が社会的な問題としてクローズアップされている。こうした状況を打開しようと、国の政策だけによらず民間主導による研究や実証実験が進められている。

60歳以上の3000人にドラレコを装着

トヨタ・モビリティ基金、デンソー、東京海上日動火災保険、東京大学大学院新領域創成科学研究科による実証実験の概要(画像:トヨタ)
トヨタ・モビリティ基金、デンソー、東京海上日動火災保険、東京大学大学院新領域創成科学研究科による実証実験の概要(画像:トヨタ)

 さらに、東京大学が高齢者の運転行動分析と、それに関するアドバイスを提供。豊田市が「ジコゼロ大作戦」と命名した同市の交通安全キャンペーンと関連づけた、市民参加も含めたプロジェクト全体の支援となっている。

 実際の実証実験は、豊田市在住の60歳上のドライバーおおむね3000人を対象に約4か月にわたってドライブレコーダーを装着してもらい、そこから得たデータをAI解析した運転解析結果を、アドバイスも含めてドライバーと共有するというものだ。

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 これらホンダとトヨタの主導による高齢者安全運転支援検証実験は、いずれも高齢者からその年齢を理由に運転免許を取り上げることではなく、あくまで加齢に伴う認知判断能力や運転能力の低下を、客観的なデータとともに積極的にアドバイスするというところに大きな意義がある。

 実際、公共交通機関が十分に整備されている大都市圏はともかく、日本全体の大多数を占めている地方都市や、さらに小さな市町村においては、自家用車なしには日々の生活そのものがほぼ成立しない。

 そうした状況下で、高齢であることだけを理由に運転免許を取り上げるような施策となると、決して正しいとは言えない。

 ならば、誰もが納得できる方法とともに、対象となる高齢ドライバーの運転能力評価を公的機関がしっかりとサポートし、必要とあらばデータをきっちり提示した上で、運転免許の返納を決心してもらうというのが合理的な手法であろう。

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