なぜトルコはスウェーデン・フィンランドの「NATO加盟」に反対したのか? ドローンと人権を巡る深い理由

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トルコはスウェーデンやフィンランドのNATO加盟申請承認に難色を示した。いったいなぜか。今回、北欧の両国とトルコを巡る複雑な関係を紹介する。

スウェーデン・フィンランドがNATO加盟申請

トルコ製無人航空機「TB2」(画像:BAYKAR)
トルコ製無人航空機「TB2」(画像:BAYKAR)

 2022年2月24日にロシアがウクライナに侵攻すると、ヨーロッパ各国は安全保障に対する危機意識を高めた。ロシアのウクライナ侵攻は、ヨーロッパ各国にとっては衝撃だった。

 こうしたなかでスウェーデンやフィンランドは2022年5月、北大西洋条約機構(NATO)への加盟を申請する。両国は、長年中立政策を取り、NATOに加盟してこなかった。なぜなら、NATOに加盟することによって、旧ソ連、ロシアを刺激することを恐れたためだ。

 しかし、ロシアのウクライナ侵攻はこの状況を変えた。スウェーデンやフィンランドの行動がロシアを刺激する以前に、ロシアが今後どのような行動をとるのかがわからなくなったからだ。

 ロシアはこれまでに

・ジョージア
・クリミア

といった地域の親ロシア派を支援するという名目で、これらの地域に介入を繰り返している。

 しかし、ウクライナはこれとは事情が違う。ロシアがウクライナに仕掛けた戦争は地域に限定した紛争ではなく、ひとつの国家に対する全面戦争だ。21世紀の世の中に19世紀以前のような戦争を行うロシアが今後どのような行動に出るのか、誰にもわからない。

 スウェーデンとフィンランドがNATO加盟を申請したのは、ウクライナのようにロシアの攻撃を受けたくないという意思表示だった。ウクライナはNATO加盟を申請していたが、加盟国ではない。彼らは自国の安全保障を維持するためにNATOへ加盟し、同盟によって自国を守ろうとしているのだ。