音楽とネット大好きな21歳青年が、ひょんなことから「キッチンカー」配車サービスの社長になったワケ

キーワード :
, , , ,
モビリティ分野のスタートアップ企業トップにインタビューするシリーズ企画。第1回目は、キッチンカーと出店場所をマッチングするプラットホームの運営会社「Mellow」の森口拓也社長。

ネット時代だからこそ実現できる豊かさを

 森口氏はもともとは音楽の好きな高校生だった。大学生になりネット上で音楽を発表したりするなかで、音楽系のアプリを作ろうと起業した。「インターネットがあったからできた」と森口氏は考えている。もし、リアルだけの世界であれば、挑戦のコストが高く、起業に至ることは難しかったかもしれないともいう。

 音楽とインターネットが、キッチンカーによる街づくりにつながるのだから、人生なにがあるか分からないし、可能性は無限だ。

 森口氏にどんなジャンルの音楽が好きかを聞いてみると、「アンビエント(環境音楽)」や「エレクトロニカ」だという。日本人でそのジャンルといえばやはりレイ・ハラカミ(2011年没)だろう。

 彼がかつてリリースしたアルバムに「あさげ」と「ゆうげ」がある。ジャケットの写真からも、それが「朝餉(あさげ、朝食)」と「夕餉(ゆうげ、夕食)」を示していることは一目瞭然だ。そして今、森口氏は主に「ひるげ」を中心としたキッチンカーの運営に奔走している。思いがけない縁がそこにはあったかのように思わされる。

 事業が拡大し、出店者や出店場所が多くなることで、顧客となるモビリティ事業者は増えていく。その分当然、管理は厳しくなる。

 Mellowでも事業者へのカスタマーサポートなどの分野での人材募集を行っているという。今後、類似のサービスが出てくる可能性も高い。それでも業界のトップランナーとして、Mellowはキッチンカーとともに文字通り駆け抜けていくだろう。

全てのコメントを見る