音楽とネット大好きな21歳青年が、ひょんなことから「キッチンカー」配車サービスの社長になったワケ
モビリティ分野のスタートアップ企業トップにインタビューするシリーズ企画。第1回目は、キッチンカーと出店場所をマッチングするプラットホームの運営会社「Mellow」の森口拓也社長。
「変化のある街づくりに寄与したい」

Mellowのパーパス(企業としての存在目的)に示されているように、目指すのは「それぞれの豊かさをそれぞれの想いで満たし続けられる仕組みを実現」すること。
「人ごと、企業ごと、それぞれにユニークな強みがあることを信じています。それらを発見し、社会に対して価値ある形にしていくことがバリュー(価値)」だと、森口氏は話す。
行列のできる店に行くのではなく、店がやってくることで豊かさを実現したいというのがMellowの事業に込められた思いだ。
「変化のある街づくりに寄与したいと考えています。ある日はカレー屋さん、ある日はサラダ屋さんといったふうに、毎日違ったお店がやって来る街は、お客さんにとって非常に豊かな街だと思うんです。こういった世界観を実現するために、ITを活用した総合的なモビリティビジネス・プラットホームを提供しています。」(森口氏)
キッチンカーは特に都市部では頻繁に見かけるが、Mellowが特徴的なのは、過去6年にわたる出店者と移動販売業者とのマッチング事業によって得たデータを通じ、販売促進支援も行えることも強みとしている点だ。
いつどこにどんなコンテンツが来ているかが簡単に分かる利用客向けのスマホアプリ開発などを通じて、ユーザビリティーも高めているという。
なお、新型コロナウイルス感染拡大の前後では大きな変化があった。コロナ以降、オフィス街だけでなく住宅地や公園など、対象となるゾーンは多岐に広がっているという。業界全体でも、店舗型モビリティの業種も増えつつある。