EV普及率、日本「0.9%」イギリス「11.8%」 埋めがたい格差はなぜ生まれたのか?
日本でなかなか進まないと言われている電気自動車の普及。2021年の新車販売台数のうち、わずか0.9%にとどまる。一方のイギリスは11.6%。この差はいったい何なのか?
普及によって解放されつつある悩み

日本と違うのは、イギリスでは電気自動車が普及しつつあるから受けられる便利さがあるということ。
オンライン自動車販売サイトであるイギリスのcarwowが2022年のはじめに1735人にアンケートを取ったところ、45%がEVの購入を検討と答えた。以下2019年の結果と見比べてみたい。
「EVに対してまったく心配していない」と答えた人が2022年は19%で、2019年の13%から上昇した。
バッテリーの問題を2019年には51%が心配していたが、2022年は36%まで減っている。充電ポイント探しを心配する人が2019年には49%いたのが2022年には43%になったそうだ。
ニワトリが先か卵が先か状態だが、EVが増えたこともあって、充電ポイントが2019年の2倍に増えたことが大きい。
ちなみに回答者がEV購入を検討する理由は、2022年は「ランニングコストの削減」(66%)、「環境への配慮」(61%)であり、2019年と逆転したのという。
EV比率、2030年には80%に
イギリス政府は2020年11月に、ガソリンとディーゼルの新車販売を禁止するのは2030年と発表した。ハイブリッド車に関しては、炭素排出ゼロで長距離走行可能なものの新車販売を2035年まで認めるとしている。
これには、各メーカーに年間販売目標の義務付けをし、新車販売台数のEV比率を2024年に22%、2028年に52%、2030年に80%にするといった具体的で段階的な施策が発表されている。
電気自動車の販売とともに対応しなければならないのが、公共充電設備設置だ。2021年末時点では、2万8375台が設置済みであるが、2030年までに30万台に増やすとした。
イギリスでは補助金の終了前に電気自動車購入を検討する人が増えそうだ。