南北線「品川~白金高輪」延伸区間が妙にクネクネしている理由
東京メトロ南北線の延伸に関する具体的な方向性が注目を集めている。この延伸は白金高輪駅から品川駅と接続するというものだ。
延伸区間は途中駅を設けず

東京メトロ南北線の延伸に関する具体的な方向性が注目を集めている。この延伸は白金高輪駅から品川駅と接続するというものだ。住民説明会を前に示された都市計画の素案では、白金高輪駅からカーブを描いて東へ向かった後に品川駅に至る、クネクネした複雑な線形となっている。ちなみに、白金高輪駅から品川駅へは、南東へ直線で1.4kmの距離である。
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また、途中で白金台駅・高輪台駅をかすめるが途中駅は設けられない。
・複雑な線形を取る
・途中駅を設けない
ことから、この素案をどう見るかはさまざまな意見があるようだ。
線形が複雑になったのは民有地を避けたためである。計画では、まず白金高輪駅の南西に敷設されている約300mの留置線を利用、その上で都道である目黒通りと環状4号線の下が主に通る区間となっている。
環状4号線は、港区港南三丁目を基点に江東区新砂三丁目に至る延長29.9kmの環状道路だ。完成すれば品川駅の北側で線路を東西に横切る道路となっている。環状4号線は既にかなりの部分が完成しているが、リニア中央新幹線の開業に併せる形で品川駅周辺での工事も急がれている。
南北線が地下を通る約1.5kmの区間は、2032年度に完成する見込みだ。延伸区間も同様に完成が急がれているため、線形は複雑になっても、民有地を避けて都道の下を通すべきと判断されたのだ。
東京は「完成している街」の地下に地下鉄を建設してきた。これまでも民有地を通ることになり、買収が長期間に及んで膨大な経費が必要となった前例がある。