南北線「品川~白金高輪」延伸区間が妙にクネクネしている理由
東京メトロ南北線の延伸に関する具体的な方向性が注目を集めている。この延伸は白金高輪駅から品川駅と接続するというものだ。
半蔵門線と大江戸線に降りかかった問題

代表的なのは半蔵門線だ。11号線として半蔵門線が着工されたのは1972(昭和47)年。最初に開業が予定されたのは、渋谷~三越前の区間で1975年9月完成となっていた。
ところが工事は遅々として進まず、1978年にようやく渋谷~青山一丁目間が開通。その後も遅れ、1979年に永田町駅に到達、三越前駅まで開通したのは1989(平成元)年1月だった。実に工事開始から17年もの月日を費やすことになった。
この原因となったのは地権者の反対だった。完成が急がれていた同線は地下とはいえ、地権者に事前に相談のないままに、路線が決定されていた。そのため買収以上は必要以上にこじれてしまったのである。
一時は買収を断念して土地の強制収容も検討されたが、そのことがさらに火に油を注ぎ、一坪運動も行われる強固な反対運動となった。結局、800人の一坪地主に補償金を支払うこととなり、時間も費用も想定以上にかかった。
半蔵門線の前例を見て、公道を利用して建設する前提で計画されたのが都営大江戸線だ。しかしこちらも、1997年3月の全線開業予定が2000年4月まで遅れた。
地下使用権の買収交渉を避けるために公道を利用することは、優れたアイデアだった。ところが、使用されるはずの公道には
・拡幅工事が予定されている道路
・まだ計画段階にすぎない道路
も含まれていた。
そのため、計画を変更して民有地の下を通る部分も必要となった。こうした計画の変更で、当初よりも時間と予算を費やすことになってしまった。
これらの反省を踏まえて、南北線延伸では既に存在する道路と、これから確実にできる道路の下を通ることを計画。その上で民有地をかすめる部分を極限まで減らしている。果たして、素案通りに工事ができるのかが気になるところだ。