スマホ撮影するだけ、瞬時に「パレット」の色・枚数カウント 物流を劇的効率化するアプリ誕生

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「2024年問題」を前に、各種対策が迫られる物流業界。このたび誕生したアプリサービスも、作業現場の効率化の一助となりそうだ。

7月からTOTOと実証実験

パレットのイメージ(画像:写真AC)
パレットのイメージ(画像:写真AC)

 働き方改革関連法によって、2024年4月以降、自動車運転業務の年間時間外労働が上限960時間に制限されることに伴い発生する、いわゆる「物流の2024年問題」。

 ドライバーの1日の運転時間が短くなることでひとり当たりの走行可能距離も短くなるため、2024年はモノが運べない時代になるのではといった懸念が挙がっている。

 そうした状況を打開するための製品やサービスの開発が物流業界で活発化している。ユーピーアールがこのたび開発、実証実験を開始したアプリ「パレットファインダー」もそのひとつだ。

 物流業界では、パレットの種類や色、枚数などを目視でカウントし、システムに手動で入力している現場が多い。そのために多大な時間を要し、作業者の負担となっている。

「パレットファインダー」はAI画像処理技術を用い、スマートフォンのカメラでトラックに積載されている、または床に平積みされているパレットを撮影するだけで、瞬時に「どの色・種類のパレットが何枚あるか」をカウントできる。

 読み取ったデータは、外部のクラウドサーバなどへデータ伝送されるという。

 同社は「当システムを利用することで、パレット枚数カウントの工数削減やデータ管理の簡略化ができ、物流のDX化による業務効率化、負担軽減に貢献可能」としている(特許、商標出願中)。

 2022年7月からTOTOの複数拠点で実証実験を開始。どうね鳴き頃の本格導入を目指している。

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