配送ドライバーを軽視? コロナ禍で人気の「ネットスーパー」がドタキャン連発、キャンセル料すら払わない現実が明らかに
コロナ禍に売り上げを伸ばすネットスーパー、しかしその大動脈である物流の現場には、新しいテクノロジーのひずみが生まれている。
ネットスーパーのひずみがあらわに

コロナ禍に売り上げを伸ばすネットスーパー、しかしその大動脈である物流の現場には、新しいテクノロジーのひずみが生まれている。
「あるネットスーパーですが、配送員のスケジュールを押さえておいてドタキャンします。でもキャンセル料は払われません。理不尽極まりない」
個人事業主として多くの宅配に携わってきた旧知の配送員の話。ネットスーパーとのことだがじか請けではなく、ある軽貨物マッチングアプリサービスを通してのことだという。
「日用品や食品の短距離配送です。オリコン(折りたたみコンテナ)で20個程度、所要は2時間とのことで悪い仕事ではないのですが、エントリーしても明確には決まらないまま、ネットスーパー側がキャンセルするのです」
軽貨物マッチングアプリサービスとは、荷物を届けてほしい側と配送員を結ぶ軽貨物に特化した配送プラットホームである。本件はネットスーパーが発荷主の案件だが、実際には通常の荷物運びから引っ越し、ちょっとした買い物まで、あらゆる配送を個人、あるいは法人が配送員に頼むことができる。配送員もまた、その依頼を受けたい場合はエントリーすることで契約が成立する。
「エントリーして当選した上でキャンセルの場合はいいのです。当選後に発荷主都合でキャンセルになると、規定に沿って配送料の全額、もしくは何割かのキャンセル料が発生しますから。仕事が飛ぶのは残念ですが、キャンセル料が支払われるならそれは仕方ない」