なぜ世界は「日本の軽自動車」を真似し始めたのか? 欧州「30モデル以上」消失の小型車市場、制度変化が生む新たな市場構造とは

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高価格・大型化に傾倒してきたEV市場の前提が崩れつつある。欧州が2025年秋の導入を睨む新区分「M1e」は目標価格約280万円。米国の規制緩和や日本の軽EVの隆盛も含め、世界は日本の「軽」に近い超小型枠へ急旋回している。背景にある中価格帯の空白と、新制度がもたらす地殻変動を構造的にひも解く。

欧米で進む新車両区分

風になびくEU旗(画像:写真AC)
風になびくEU旗(画像:写真AC)

 欧州委員会は、2025年秋ごろから新しいEV専用の車両区分「M1e」の導入を検討している。報道によると、全長3.5~3.8m、重量は約1t、出力は約40~50馬力の街乗り仕様と高速道路対応仕様の両方が想定されており、目標価格は1万5000ユーロ(約280万円)とされている。

 現在、欧州連合の乗用車区分は「M1」に限られている。それより小型の四輪車として「L1e」があるが、こちらは時速45km/h以下、最大車両重量425kgと制約が多く、用途も限られている。このため「M1e」は、欧州における新しい乗用車の枠組みを示すものとなる。

 米国でも動きがある。トランプ大統領は2025年12月に、超小型車の生産に向けた規制緩和を指示していた。連邦自動車安全基準(FMVSS)では、乗用車、トラック、多目的乗用車、バスといった区分しかなく、小型車向けの明確な枠はない。

「LSV」という小型車区分はあるものの、時速25マイル(約40km)未満、最大車両重量3000ポンド(約1361kg)という制約があり、用途は限定される。なお、トランプ大統領が示した超小型車の具体的な仕様は明らかになっていない。

 ただし、「M1e」や米国で想定される超小型車はいずれも、日本の軽自動車規格を参考にしているとされる。軽自動車は全長3.4m以下という基準を持つため、「M1e」はそれよりやや大きい水準になる可能性がある。ただし重要なのは、規制によって車の大きさや仕様を決める

「枠組みそのものが見直されている」

点である。車両サイズの基準は、EVの小型化や簡素化を進めるだけでなく、安全基準や環境基準、都市部の交通規制にも影響を及ぼす可能性がある。

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