相次ぐ道路陥没――なぜ「25%」の市区町村で土木・建築技師がゼロなのか? 委託拡大でも修繕費が増え続ける理由
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インフラ老朽化の危機が表面化している。整備から50年が過ぎ、橋の4割が更新期を迎えるなか、都市部陥没の3割が下水起因という実態が浮かぶ。だが、自治体の土木予算は約6兆円へ半減し、専門職員ゼロの地域は25%にのぼる。縦割りの壁を越え、安全と負担の釣り合いから持続可能な維持への道筋を展望する。
維持管理体制の限界

道路の陥没についてのニュースが後を絶たない。インフラを支える体制づくりが時代の変化に追いついておらず、現場の担当機関は制度、人手、技術のすべてで後手に回っている。融通の利かない予算の仕組みや入札の手続きが地下の劣化の速さと噛み合っていないという、制度上の問題が表面化している。
いま足元にある交通インフラの多くは高度経済成長期につくられた。整備の山を迎えた1970年代から50年が過ぎた道路は全国で珍しくない。かつて成長を支えた財産が維持の費用を膨らませ、事故のリスクをはらむ負担に変わりつつあるが、管理の能力や仕組みは当時から新しくされていない。予算の確保や業者の手配だけで1年以上を費やすケースもあり、リスクの高まりに対して準備が間に合っていない。
こうした悪い流れを断ち切るため、トラブルが起きた後に直すのではなく、先回りして手を入れる予防の姿勢へ切り替えようという動きが強まってきた。限られた人手と予算のなかで、地域の実情に合わせて管理の仕組みをどう組み立てていくか、すべての現場が重い課題を突きつけられている。