なぜ「7割超」は免許証を残したのか? 進むマイナ統合“2枚持ち”が消えない理由
2025年に始まったマイナ免許証は、全国で315万人超が利用し、約3割が「一本化」を選んだ。だが現場では「2枚持ち」も根強い。移動と本人確認のデジタル化は、利便性と安心感の間で新たな段階に入り始めている。
利用意向と慎重姿勢の共存

運用開始直前の2025年2月、ナイル(東京都品川区)が行った調査の結果は、今の市場の動きを読み解く助けになるだろう。全国の男女2206人を対象とし、1857人から回答を得たデータによれば、マイナ免許証の認知度は「概要も知っている」が30.0%、「聞いたことがある程度」が52.9%、そして「知らない」が17.1%であった。
これから免許証をどう持つかという問いに対しては、「マイナ免許証のみ」が22.5%、「マイナ免許証と従来の免許証の両方を持つ」が37.8%、「従来の免許証のみ」が39.7%という結果が出ている。この時点で全体の約6割がマイナ免許証を持つことを考えており、本人確認のデジタル化は着実に広がりを見せていたといえる。
一方で、7割を超える人々がこれまでの免許証も手元に置きたいと考えた。便利さを求めつつ既存の仕組みとの折り合いを慎重につけようとする利用者の姿が、1年後の実態数値にそのまま表れているのだろう。