なぜ「7割超」は免許証を残したのか? 進むマイナ統合“2枚持ち”が消えない理由
2025年に始まったマイナ免許証は、全国で315万人超が利用し、約3割が「一本化」を選んだ。だが現場では「2枚持ち」も根強い。移動と本人確認のデジタル化は、利便性と安心感の間で新たな段階に入り始めている。
若年層がけん引する普及の加速

静岡県内にとどまらず、日本全国の動きを追うと、免許証のあり方が移り変わっていく様子がうかがえる。
全国のマイナ免許証保有者は315万4980人にのぼり、その中で一本化を選んだ人は89万9193人と、全体の約28.5%を占めるまでになった。静岡県でも3月末の2万4716人から4月末には2万6233人へと、ひと月で1517人が増えている。この
「6.14%」
という伸び率は、春先に新しく免許を手にする若年層の動向が反映されたものだろう。
新しい世代が、免許を最初からデジタルの枠組みで捉え始めている。一方で、すでに免許を持つ人たちの間では、更新時の費用の違いが判断を左右する。マイナ免許証のみなら2100円、従来型のみなら2850円、そして両方を持つなら2950円と、手数料にはっきりとした差がある。それにもかかわらず、一番お金がかかる
「2枚持ち」
を選ぶ人は少なくない。社会インフラとしての安定した使い心地や、手元にある確かな安心感を重んじる意識が根強いのだろう。デジタル化の利便性を受け入れつつ、実用的な確実性を手放さない適応の道のりにある。