「在庫がもつのはあと2か月」 自動車整備・鈑金塗装の現場に何が起きているのか? なぜここまで追い込まれたの? 66%が示す事業継続の時間制約

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中東情勢にともなう補修資材不足で、シンナー取扱事業所の88.7%が欠品・遅延、全事業者が150%以上の価格上昇を経験。在庫2か月未満が約8割、65.5%が供給停止で3か月以内に継続困難と回答するなど、修理現場の存続力が問われている。

孤立した現場と次代への移行策

中東情勢にともなう資材の価格高騰・供給不足に関する実態調査(画像:BSRweb、プロトリオス)
中東情勢にともなう資材の価格高騰・供給不足に関する実態調査(画像:BSRweb、プロトリオス)

 業界全体で不足を補い合う仕組みが整っていないことも、経営上の負担となっている。近隣の事業者と資材をやり取りする協力体制があると答えた事業所は4.9%にとどまり、現場が分断された状況が見て取れる。

 一方で、今後取り組みたい、または相談中とする回答は合わせて69.0%に達しており、横のつながりへの関心は高い。ただし現状では仕組みとしての融通の枠組みがなく、各事業者が自ら資材を探す必要がある。

 緊急時には自社の在庫確保を優先する動きが強まりやすい。組織的な協力の仕組みがないことで、資材確保にかかる手間や高値での緊急購入といった追加の負担が続いている。気持ちのつながりだけではなく、物資を効率よく回すための具体的な仕組みを作れるかどうかが、業界全体の持ちこたえる力を左右する。

 今後の展開は複数の要素が重なって変わっていく。第一に、中東情勢に左右される原料市場の動き。第二に、代わりの素材や水性塗料への切り替えの速さである。シンナー価格が大きく上がるなかで、設備投資は環境対応だけでなく、事業を続けるための備えとしての意味合いを強めている。第三に、コスト上昇を価格へ反映させる契約の仕組みや保険制度、さらに公的支援の有無といった政策面の動きがある。

 リスクが長く続けば、在庫の持ち方や仕入れ先の違いが、そのまま企業間の差として固定されていく。個別の現場対応にとどまらず、業界全体としてどれだけ早く仕組みや技術の移行を進められるかが、今後の行方を左右するだろう。

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