「私の車がスパイに?」 2500万台分の携帯通信データ収集が浮かび上がらせる、EV監視構造 英国

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EV普及を背景に走行距離課税が検討されるなか、英運輸省は携帯電話データでEV利用者約2500万台を2年間追跡し、移動履歴と充電行動の把握を試みたが、精度やプライバシーを巡る懸念が浮上している。

携帯網による2500万台の秘密追跡

「電気自動車利用状況評価に向けたモバイルデータ活用の検証 最終報告書」(画像:英国運輸省)
「電気自動車利用状況評価に向けたモバイルデータ活用の検証 最終報告書」(画像:英国運輸省)

 運輸省の先端分析部門が旗振り役となったこの調査は、外部への委託という形で2年間に及んだ。走行速度や位置から車の動きを追いかけるため、携帯電話のデータが使われ、EV関連のサイトやアプリの利用履歴をもとに特定の利用者を抜き出していたという。

 リポートを読み解くと、月に2回ほど特定のEVサイトを眺めるだけで追跡の網に掛かり、結果として2500万台にのぼるデバイスから情報が吸い上げられた。政府側は、受け取る前に名前を伏せる処理を行ったと説くが、通信会社が人々の振る舞いをどこまで詳細に握っているのか、疑いの目は向けられたままだ。

 今回のやり方は、車を作るメーカーの通信網を介さず、インフラからじかに情報を集める手法だった。狙いは、EVが夜間にどこに置かれ、各地にどう散らばっているかを探ることにあり、さらには走った頻度や道筋、充電の場所をあぶり出そうとした。これは価値の源泉が、もはやハードとしての車両そのものではなく、使う側の行動へと移り変わった事実を物語っている。

 収集にあたってはO2のネットワークが用いられ、直接の契約者のみならず、回線を借りるSky MobileやTesco Mobile、Giff Gaff、Virgin Mobileの利用者までが対象となった。情報の優位を保とうとする動きが、これまでの産業の枠組みを越えて広がりを見せている。

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