「私の車がスパイに?」 2500万台分の携帯通信データ収集が浮かび上がらせる、EV監視構造 英国

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EV普及を背景に走行距離課税が検討されるなか、英運輸省は携帯電話データでEV利用者約2500万台を2年間追跡し、移動履歴と充電行動の把握を試みたが、精度やプライバシーを巡る懸念が浮上している。

情報資産化する車と社会の合意

英国(画像:Pexels)
英国(画像:Pexels)

 米国の消費者組織「Consumer Reports」が調べたところ、現地のほぼすべてのメーカーがドライバーの情報を集めており、そのうちの84%が保険会社などへデータを流したり、売ったりしている実態が浮かび上がった。

 車はもはや、走るたびに情報を生み出し続ける資産として扱われているのだ。メーカー側からすれば、売った後のデータ取引は収益を下支えする欠かせない柱に育っており、製造業が情報産業の巨大な供給網に組み込まれた結果ともいえる。

 いまある技術を使いこなせば、特定の車と利用者の足取りをほぼ正確に割り出し、追いかけることは難しくない。集められた情報を誰が持ち、どう役立てるのか。私たちは、社会全体で折り合いをつける局面を迎えている。

 便利な暮らしと引き換えに自らの情報を差し出すのか、それとも秘密を守ることを選ぶのか。その基準をはっきりさせるときだろう。移動の自由がデジタル情報の提供と裏返しになりつつあるなかで、中身を隠さず明らかにする枠組みを作らなければ、この先の健全な育ちは見込めないはずだ。

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