鉄道会社と呼ぶのはもう古い? 渋谷再開発を進める「東急グループ」、利益の「8割」を支える事業をご存じか
東急と東急不動産ホールディングスを合わせた営業収益は約2兆3000億円。不動産事業は売上の6割、利益の8割近くを占める。鉄道会社の印象が強い東急グループだが、その収益構造の中心には今も不動産事業がある。
不動産こそグループ本来の源流

東急不動産ホールディングスは、都市開発、戦略投資、管理運営、不動産流通の4事業を軸としている。ホテル事業なども含むが、事業の大半は広い意味での不動産事業だ。
概算ではあるが、東急と東急不動産ホールディングスを合わせた営業収益(売上高)は約2兆3000億円となる。このうち不動産事業は約1兆4000億円で、全体の6割を占める。
営業利益は合計で約2700億円となり、このうち不動産事業は約2100億円だった。
「利益の8割近く」
を不動産事業が担っている計算になる。
現在の東急グループの始まりは、1918(大正7)年に宅地開発を事業として発足した田園都市株式会社にある。これは広く知られている事実だ。1922年に設立された目黒蒲田電鉄は、現在の東急電鉄の前身にあたる。宅地販売を進めるために鉄道を整備した側面が強かった。
電鉄系企業の不動産事業というと、鉄道利用者を増やすために沿線や駅前を開発する印象が強い。しかし東急グループでは、開発や分譲を中心とした不動産事業が先にあった。戦後に開通した東急田園都市線も、沿線開発や宅地分譲と一体で整備された路線である。東急グループは、鉄道会社というより
「都市開発を軸に成長してきた企業集団」
といえる。
東急不動産は1953年、東京急行電鉄の不動産部門を切り離す形で発足した。1956(昭和31)年に東証二部、1961年に東証一部へ上場し、2013(平成25)年には現在の持株会社体制へ移行した。東急グループのなかでも成長が目立つ企業となり、現在は総合不動産会社として、三井不動産、三菱地所に次ぐ業界3位につけている。