オートバックスが中国・奇瑞と組んでEV新ブランドを始動! 日産リーフ開発者との共闘、2029年までに「4車種」投入どうなる
中国の奇瑞汽車とオートバックスなど5社連合が、2027年から日本で中国製EVを投入。29年までに4車種、30年以降は国内生産も視野に、低コスト水平分業モデルで市場参入する。日本発ブランドとして展開する狙いもある
日本勢が築く信頼と販売網

出資に加わった5社のなかで、とりわけ目を引くのが日本市場での企画を担うEMTだ。2025年1月に産声を上げたばかりの同社だが、経営陣の顔ぶれは厚い。最高マーケティング責任者(CMO)には、日産の中国合弁で采配を振った打越晋氏を、最高技術責任者(CTO)には初代リーフの開発を率いた山本浩二氏を招聘した。
この布陣からは、日本の複雑な認証手続きを迅速にクリアし、国内の使い手が求める細かなこだわりを製品へ確実に反映させようとする意志が見て取れる。現在、技術者や品質保証、原価管理といった専門職を幅広く募っており、中国側のハードに日本独自の信頼感を上書きするための地盤を固めているところだ。
すべてを自前で抱え込もうとする従来のメーカーのあり方に対し、今回は各々が強みを持ち寄る形を採る。そこで販売の最前線に立つのがオートバックスグループだ。傘下のバックスeモビリティは、2023年11月に「BYD AUTO 宇都宮」を立ち上げてから、練馬や京都など全国5か所で拠点を広げてきた。そこで得た中国製EVを売るための知見は、何物にも代えがたいはずだ。
国内に約1200店舗を構えるオートバックスの網の目は、新興ブランドが突きつけられる「買った後の不安」を和らげる大きな後ろ盾になる。中古車事業と連携して車の価値を守り、持ち主の経済的な負担を軽くする役割も期待できるだろう。さらに塗装機器のアネスト岩田が加わることで、外観の仕上げといった目に見える質感も日本水準まで引き上げる。消費者の厳しい目に耐えうる体制を、多角的に整えている印象だ。